花粉症の季節真っただ中!ランニングのため外に出る機会も多くなりましたが、そのあとで鼻が詰まってしょうがない。もともと花粉症があるので、お薬(フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン配合錠)は飲んでいるものの、ランニングでたくさんの花粉を吸い込んでしまうせいか、ランニングした夜の鼻水、鼻づまり、目のかゆみがたまらない。点鼻薬をしてみるが、あまり効果出ず。今年もつらいなあと思っていたところ、知り合いよりノイロトロピン注射を勧められた。ノイロトロピンは毎日患者さんにお注射してるけど、ノイロトロピンって花粉症に効くんだっけ?
整形外科では、ノイロトロピンは腰痛や肩こり、神経痛に投与するお薬だけど、鎮痛作用のほかに抗アレルギー作用を持っていた(いまさらですが)。
作用機序について
ノイロトロピンの有効成分は、鼻の粘膜にあるアセチルコリン受容体を減らします。さらに、好酸球の浸潤を抑えることができます。これらの働きによって、花粉が引き起こすアレルギー反応を抑えます。
ノイロトロピン注射は、鼻水、鼻づまり、くしゃみなど、皮膚の痒みなどの症状を改善します。基本的にアレルギーを抑制する効果があります。
そこで、もともとノイロトロピンを注射している人に花粉症はどうなのか聞いてみた。すると、花粉症の症状で困っている人はほぼいないことがわかった。ちなみにみなさんの投与間隔は週に1~2回。よし、注射はイヤだけど自分もやってみるかと決心。
ランニングする前の日か当日に注射してみることに。なんか効いているみたいです。効果はやはり3日間程度ですが、自分なりの有効性を確認。
安価なお薬(注射薬)ですので、花粉症でお困りの方、従来の抗アレルギー薬の補助として試してみたらいかがでしょうか。
メリットについて
花粉症に用いられる抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬と併用することができます。鼻のアレルギー症状を抑えるほか、皮膚の掻痒感にも効果があります。薬剤の依存性はありません。
デメリットについて
アレルギー性鼻炎に対する保険適用はノイロトロピン注射液に対してのみ認められています。ノイロトロピン錠剤は保険適用がありません。
効果について個人差があります。
従来からある花粉症治療に加えて、スギ、ヒノキ花粉の飛散が多く、症状がひどいときに補助的に用いることが良いと思われます。
注射の方法について
1アンプル(3.6単位)を静脈内、筋肉内あるいは皮下に注射します。