指の変形には、第1関節が変形するヘバーデン結節、第2関節が変形するブシャール結節、そのほか関節リウマチに伴うものなどがあることを以前のコラムでお示ししました。
ブシャール結節はへバーデン結節よりも頻度は少ないのですが、40~50歳代で手指をよく使う方に多く発生します。
腫れて炎症を起こし、関節をしっかりと伸ばせなくなってきます。進行すると曲がりも悪くなり、しっかりと握ることもできなくなります。
第2関節の軟骨はなくなり、関節周囲に骨棘という余分な骨が張り出してくるため、骨同士があたって動きの制限が出てくるのです。第2関節が曲がらないと物をしっかりと握れなくなるため、生活上かなり不便となるため積極的な治療が必要となります。日常生活では、へバーデン結節よりもブシャール結節の方がより問題となります。
上記はブシャール結節のレントゲンですが、第2関節の隙間はなくなり、骨棘の形成も著しい状態です。
当院では、指が曲がらなくて困っている方、関節痛で困っている方に局所麻酔での人工関節手術を行っています。
上記は手術後のレントゲンです。示指と中指の第2関節の傷んだ関節面を切除したうえで、シリコンインプラントが挿入されています。
1つの関節につき手術時間は30~40分で局所麻酔の手術となりますので、入院は必要としません。
手術後は傷が治った段階から指の屈曲訓練を開始していただきます。
手術費用は手術料、人工関節の材料費や薬剤費、レントゲン検査などの費用を含めて、3割負担の方で8万円弱(1割負担では2万5千円程度)となります。
第2関節が痛くてお困りの方、曲がらなくてお困りの方、どうぞご相談にいらしてください。